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Bley-Vroman (2002)

sugiura, · カテゴリー: bib

FREQUENCY IN PRODUCTION, COMPREHENSION, AND ACQUISITION.
SSLA, 24, 209–213.
 
なぜ、ダーウィンは「profound ignorance」と言うかというと、統計的にそれらの共起頻度が高い「から」そう言うわけではなく、言いたい内容に該当する表現がそうであるからだ、という指摘。
 
でも、どうして「great ignorance」と言わなかったかというのは「a commonly used phrase among his contemporaries」かも、と述べているが、いずれにせよ、統計的な傾向というのは、派生的な結果であって、それが言語知識ではない、という立場。
 
ところが、英語では、
Who saw what?
Who sat where?
は文法的なのに、
*Who came why?
*Who came how?
は非文法的。
 
日本語母語英語学習者は、
Who saw what?
は、文法的と判断するが、
Who sat where?
は、「非文法的」と判断してしまう。

その原因を、Bley-Vroman自身は、「subject-object questions might be more frequent in the input than subject-location types」と、頻度に起因するのではないかと述べ、Bank of Englishで実際調べて、「subject-object questions are in fact overwhelmingly the most frequent, with subject-location types being extremely rare」と述べている。
 ところが、英語母語話者は、この極端な頻度の偏りにも拘らず、Who sat where?も文法的であると判断するのは、生成文法の言う言語知識を母語話者は獲得したからだという。
 
この日本語母語英語学習者の話は、
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Bley-Vroman, R., & Yoshinaga, N. (2000). The acquisition of multiple wh-questions by high-proficiency non-native speakers of English. Second Language Research, 16, 3–26.
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に出ているもの。
 
1)この「日本語母語英語学習者」の「文法性判断」というのがいったいなんなのかが疑問。
2)L2学習者は「頻度」の影響を受ける、という点はBley-Vromanも認めていることになる。
3)ダーウィンが「great ignorance」と言わなかったのは「頻度」の影響ではないのか?
4)母語話者の「文法的」という判断は、「均一」か?