“Your order is on its way”

「商品は出荷されました。」

こういう表現は、単語レベルでは一対一対応しない。

こういうのを「発想の違い」という人もいるが、発想が違うのか、表現方法が違うのか?

言語は思考を規定するか、問題関連か。

思考は言語によって制限を受けるか。

しかし、日本語でも、英語でも、商品が出荷されて今運ばれているところだよ、という伝えたい内容は同じだ。

それをどう表現するか、の問題。

もちろん英語でも他の言い方もできるし、日本語でも上記表現を単語レベルで一対一対応するように「訳す」こともできるが、さまざまなバリエーションがありながら、その中のどれを「普通」使うかというのは、慣習の問題。

で、慣習の問題というのは、いったいどういうことかというのを突き詰めると、数ある表現の中で、その表現を使う確率が高いということ。

他の表現の使用頻度とは有意差がある、ということ。

もちろん、他の表現を使わないことはないが、普通は使わない、使うとしたら何らかの理由があるはず、ということになる。

表現全体での確率を調べることと、個々の単語間での遷移確率を調べることと、さらにいえば、いくつかのレベルので確率および遷移確率を調べることが必要になるな。で、研究ではそれを調べることになるのだけれど、言語の習得においては、それが頻度として習得されていくというわけだ。生物学的にはニューロンのコネクションが確立・強化されていく。

プロトタイプとは何か、というのもこれで説明ができる。つまり特定のレベルの特定の表現の使用頻度が、そのレベルでの他の表現の使用頻度よりも高いということ。そして、その表現の有意差に気づいた段階で、プロトタイプが習得される。

というようなことを、今の科研(TP-SLA)でやろうとしているのですよ。

 

 

 

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