No Escape from Syntax

https://sugiura-ken.org/blog/2017/06/06/4286/

Marantzは、語形成も統語規則で説明できるのだからと形態論の在り方に向けて警告を発したわけだけれど、要素とその規則的な関係ととらえれば、むしろ語を超えたレベルでも「統語規則」が働いていると考えるべきだろう。
発想としては、Construction と通じるところがある。(すべてのレベルの言語単位がConstructionである、と。)
そうした統語関係を無視したLexical Bundleというものは、言語学的に実在する単位とはいえない。
たまたまそれが、複数の語からなる「何らかの」単位と一致したとしても、それは、Lexical Bundleが何らかの単位だということではなく、「何らかの単位」が、複数の語から構成されているということに過ぎない。何が「何らかの単位」を作り出すのかといえば、Syntax以外にない。
「統語から逃げるな」というより、「統語から逃げられないよ」ということだ。ありがたい教えだと受け取るべきでしょう。

Revised Green et al. Paranoid Thoughts Scale (R-GPTS)

https://www.psych.ox.ac.uk/files/research/revised-green-paranoid-thought-scale-1/

こんなスケールを作っている人もいるんですね。
18問の質問に答えるだけ。
簡単。
1万人を超えるデータ。
Item response theoryを使ってる。
ROC分析で異常と正常を判別するモデルの性能評価。

論文はこちら
https://www.cambridge.org/core/journals/psychological-medicine/article/revised-green-et-al-paranoid-thoughts-scale-rgpts-psychometric-properties-severity-ranges-and-clinical-cutoffs/1386D29D50A94FD3F2F17A56B3C5D368

シンポジウム「自閉スペクトラム症(ASD)における言語と共感」

http://skiyama.com/ASDling

日時:2022年8月11日(木・祝)10:00~18:00、12日(金) 10:00~17:40
形態:東北大学 × Zoom のハイブリッド(状況が悪ければZoomのみに切り替え)

趣旨:自閉スペクトラム症(ASD)の特徴の一つは、言語の社会的運用に支障が生じることであり、それが当事者の生きづらさの要因ともなっています。本シンポジウムでは、言語学、心理学、医学、神経科学等様々な分野の研究者がASDの言語使用、社会情緒的機能、知覚等の特徴に関する実証的知見について様々な話題を提供した上で、ASDの専門家や当事者の方々の談話を聴きます。それらを通して、多様で混沌とした現代社会におけるより望ましいコミュニケーションのあり方を考えたいと思います。

とあります。「言語の社会的運用に支障が生じる」とありますが、結果的にそういう現象としてとらえられるかもしれませんが、本質的な問題は何なのか、を追及することが重要だと思います。その点、このシンポジウムのタイトルは適切だと思います。
それにしてもこんなに大規模なシンポジウムを開催できるというのはすごいですね。

認知機能テスト

認知機能には、記憶と処理の二種類があります。

言語の能力を調べる際に、その人の認知機能も合わせて調べておくと、言語能力と認知機能との関係を分析できます。

で、代表的なテストとして、

1)記憶能力のテスト:digit span test
  数字を何桁まで覚えられるか

2)処理能力のテスト:antisaccade test
  促されるのとは逆の行動をする(あっちむいてホイ)
  自分をコントロールする意志の力を測る

の二種類があります。

作ってみました。Enjoy.

https://sugiura-ken.org/wiki/wiki.cgi/exp?page=forward+digit+span+test

https://sugiura-ken.org/wiki/wiki.cgi/exp?page=antisaccade+test

グラフィックボードの追加

マザーボードからの出力が二つあって、2画面にはできても、3画面にするには、グラフィックボードを入れる必要がある。
グラフィックボードの余っているのを入れてみたが、ピーピピピピと鳴って、出力しない。焦って外した。
あらためて、しっかり入れてみたら、音はならず、出力するようになった。が、マザーボードのほうの出力が出なくなった。
BIOSでグラフィックの出力の設定の変更が必要だった。自動にしてあると、グラフィックボードを追加した時点で、それだけ使って、マザーボードからの出力はしなくなる。ボードを刺したうえで、BIOSで設定を変更。BIOSにもよるが、今回のは、Primaryをon boradに設定したら、マザーボードからの出力が優先になって、グラフィックボードのほうがSecondaryになって両方で出力できるようになった。
ためしに、PCIの方、つまりグラフィックボードの方をPrimaryにしたら、マザーボードからは出力されなかった。
で、増設したグラフィックボードは、3種類の口があって、そのうち二つまでなら同時に出力できるというものだった。もう少し新しいと、3つ出力できる模様。
ま、しかし、マザーボードから2つあるので、グラフィックボードから2つあれば、それで4画面になって、最高!
何でもかんでもオンラインになっちゃうから、同時にたくさんのウィンドウを開くからね、4画面あると楽だわぁ。

バージョンの表記

RStudioをアップデートしようとして、バージョン表記が変わっているのに気づいた。
旧:RStudio v1.4.1717-3 Juliet Rose – June 1, 2021
新:RStudio 2022.02.0+443

Changed from semantic versioning to calendar based versioning (Pro #2652)

https://www.rstudio.com/products/rstudio/release-notes/

内容の変更に基づく番号から、変更の日付に基づく標記に変更。
なるほどね。そうすれば、いちいちどのバージョンがいつ公開されたかということを確認しなくてよくなるわけだ。Ubuntuのバージョンの付け方が前からそうなっていたな。Windowsは相変わらずsemantic versioning。MacOSも。

『コミュニケーションにおける2者間のリズム同期』

共創言語進化学若手の会主催「コミュニケーションセミナー」
第2回セミナー:2021年10月27日(水)
筑波大学川崎氏の発表
 
脳内のニューロン間で電気信号が同期したものが脳波として測定される。
ニューロンが「リズム」を合わせて信号を出し合う。
リズムがあってないと測定される脳波はバラバラで「波」が観察されない。
 
人と人とがコミュニケーションを取る際にも「リズム」を同期させる。
具体的には、二者間の脳波に同期が見られる。
これは、人と人とがお互いに相手のことを考えて調整しあっているということ。

自閉症の場合、相手の気持ちを理解できないという特徴があるため、「協調タッピング課題」をすると、相手が人だと合わせられないことになる。リズムを取ることができないわけでないのは、人でなくPCが相手だと、合わせられることからわかる。つまり、リズムが取れないのではなく、人の気持ちがわからない、ということになる。

Kawasaki et al. (2017)によれば、社会的なやりとり(人とのコミュニケーション)が苦手で、特定の行動の繰り返し(こだわり)が強いという特徴は、これまで二つの別の特徴と思われてきたが、脳波の同期がとれないという一つの原因から両方が説明できる、とのこと。機械ではなく揺れのある人にリズムを合わせようとすると、前頭葉でシータ波が多く出て(認知負荷がかかった状態)疲れてしまうというのが自閉症脳の特徴。疲れないようにするために、揺れのある人ではなく、キカイテキな規則的なことを好む、と説明される。(日本語の説明はこちら

なるほど。だから「自閉」症なわけだ。人とのコミュニケーションが苦手で、一人閉じこもる。もしくは、一見、人と話しているように見えても、相手と共同で会話を成り立たせるという通常の会話で行われる「co-construction」がなく、聞く人の気持ちは考えずに、自分が言いたいことだけを話し続ける。