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BBS-bib/56

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言語習得研究のための文献・資料・情報

 Díez-Bedmar & Pérez-Paredes (2020) - sugiura (2023年10月28日 21時34分16秒)

Díez-Bedmar, M. B., & Pérez-Paredes, P. (2020). Noun phrase complexity in young Spanish EFL learners’ writing: Complementing syntactic complexity indices with corpus-driven analyses. International Journal of Corpus Linguistics, 25(1), 4–35. https://doi.org/10.1075/ijcl.17058.die
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スペインの7,8,11,12年生(中1、2、高2、3)のEFL学習者のエッセイ(好きな映画について、その中で起きることを説明する)で使用される名詞句について、TAASSCでの名詞句指標と、最頻5位までの名詞を検索してその名詞句を目視で分析する。

データ量は、学年ごとに
ファイル数:26 ,44, 59, 44
単語数:1586, 3874, 4599, 6975
平均単語数(SD):61(32), 89(61), 78(44), 159(62)
名詞句数:100, 193, 238, 301
と、バラバラ。

目視で名詞句を4つに分類
1)冠詞のみ
2)前置修飾あり
3)後置修飾あり
4)前置・後置両方あり

この4種類をさらに、5, 6, 10, 8 の計29種類に分類

それで、その29種類で分類して平均出現数を出すと、そもそもファイル数が少ないので、まったくないものや、平均0.02回とか、最大で冠詞+名詞が高校3年で3.37回、それでSD3.238。

こういう数字で、学年間と29の種類間の差を比較している。
名詞の形容詞的用法について中2と高3の間に差があった、とのことらしい。
その他もやたら、どの項目ではどことどこが云々と書いてあるが、結局のところ普遍的な何かが見つかったという話ではなく、理解しようとすればするほどフラストレーションがたまる。

よくこれだけこのネタで書けるものだと感心する。


結局、Abstractには、名詞の形容詞的用法と冠詞+前置修飾+名詞というのがyoung Spanish EFL learnerの言語発達を示す、とかいてあるのだが、、、
ところが、図1では、前置修飾を一番使うのは中一で、少ないのが高3、後置修飾は、高3が一番使っていて、中一はゼロ。これって、どういうこと?

表10の前置修飾では、各学年の平均使用回数は、1.31, 1.23, 1.15, 1.41 となっている。これを見て、前置修飾を見たら言語発達が見えるといえるか?

まったく理解に苦しむ。